ご報告

yamato12272015-11-11





今日は皆さんにご報告があります。


わたくし真柴ひろみは、今年をもって漫画家を辞めることにしました。


わざわざ報告することでも無く
フェードアウトでいいこと、と思っていたのですが
長年私を支えてくださった読者の皆さまには
やはりきちんと最後のご挨拶をと思い
こうして書かせていただいています。


今年と言いましたが、実は2年前に決めていました。
漫画を一作描き上げるには、なかなか体力を要し
数年前から体調面で厳しくなってきていて
2年前、最後の作品の原稿中に「これで最後にしよう」
と決めていました。


単行本が発行されるのが決まっていたので、すべて終わったら、
と思っていましたが
思わぬ怪我が続いて、元気のない時にお伝えしたくなくて
今になってしまいました。
申し訳ありません。


とくに重い病気があるとかではありませんので
そこはどうぞご心配なく。


ただ私は、小学校5年の頃からパニック障害でした。
(とはいえ、私が小学生の頃は、
子供の精神的疾患など問題にされない時代だったので
病名など付かなかったのですけどね)


なぜ5年生だったのか…
ちょうど体に変化のある年頃に
いじめにあったこと・少女にはキツイ出来事がいくつか重なったこと
それらが同時期にやってきたことで
過度な緊張状態に体が耐えられなくなったからかも
と、今になって言われますが
ほんとのところは分かりません。


とにかくそんなで、たいした治療もしなかったわけで、
(なんと病名が付いたのは30歳過ぎです)
学校を休みがちな小・中を過ごし
とうとう高校では中退を余儀なくされたのですが
これが転機でした。


学校にも行けない、働きに出ることもできない
でも「自分の人生このままじゃ嫌だ!」
そう思って、読むだけだった漫画を描いて投稿したこと
それが本当に人生を一変させました。


少しずつ自信も取り戻すことができて
10代の頃、自分の人生では結婚も出産も経験できないだろう
と諦めていたこと
それらも叶えることができました。
(結婚は×になりましたが(笑))



それはすべて
漫画家として仕事をさせてもらえたからです。
そして漫画家を続けられてきたのは
何よりも読者の皆さんが支えてくださったからです。
皆さんが私の漫画を読んでくださったからです。

本当に本当に
ありがとうございました。


少女漫画を読むのが好きで
少女漫画を描くようになって
良くも悪くも、最後まで、少女漫画魂を貫くことができました。


子供の頃から、心身には多少苦しめられましたが
私の人生、なかなか良いです。



漫画家を辞めるわけですから
このブログもすぐに閉じるべきかもしれませんが
もうしばらくはニャンたちの写真など載せながら
そのうちに、ってことにしますね。
突然は寂しすぎますからね。



新作を描かなくなって2年
たまの単行本の仕事以外、のんびり過ごしてきましたが
最近、少し退屈になってきました(笑)
第2の人生、何かやりがいを見つけたい、と思っています。



改めて
皆さん、本当に長い間ありがとうございました。
ただただ、感謝です。


どうか皆さんお元気で。



愛をこめて


          2015年11月11日    真柴ひろみ